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お金を貯めよう!お金を使おう!

初めてアパート経営をする大家さんに私が必ず話すことをここで書きたいと思います。それは築後3年、できれば10年間はアパートの収益に手を付け ず貯金しておけ、ということです。まず最初の1年目は計画段階である程度はわかっていても、実際の経費、税金等、また予想外の増工等、1年間にどれほどの 出費があるのかつかめないと思います。アパートの規模によって収益に差がありますが、建築当初は満室が予想されますので銀行から引き落とされる借入返済分 を差引いてもそれなりの金額が残ります。例えば1Kアパート10戸、6,000万を金利3%で30年返済のローンを組めば、ものすごく大雑把な計算で月々 の返済額が約32万となります。家賃50,000円で満室なら月に50万の収益があり、管理を自分でやれば経費を差引いても毎月15万程度が手元に残りま す。

最初の1年間にあがる収益は15万×12ヶ月=180万となりますが、ここから固定資産税等の税金が引かれますので実際には130万程度 と考えておけばよいでしょう。もちろん立地条件が良ければ賃料も高く設定できますし、金利が安ければもっと収益が上がります。ものすごく大きな借金をして リスクを背負いましたが、年収も大きくUPしました。この時こそ大家さんが考えるべきことは、「よかったよかった」、ではなく、30年続くアパート経営で どのような事態になっても対応できる体制を整えることなのです。そして私がここで言っている、どのような事態になっても対応できる体制を整える、という意 味は要するに資金面で余裕を作るということです。新築から5年間はそのアパートで最大限の収益を上げられる期間です。大家さんの中には、このときに勘違い をして急に大金持ちになったと錯覚してしまう人がいます。そんな大家さんに一言!それなりの現金を手元に持っているかもしれませんが、あなたは借金をして いるのですよ。

築10年すると建物も古びてきますし、補修しなければならないところもでてきます。外壁や屋根の塗り替え、リフォーム等にかかる費用は 150万~300万位になると思われます。10年間アパート経営が順調であれば1000万以上になっているはずですからリフォーム代も簡単に出てきます。 ためてたお金を繰り上げ返済してもいいですし、もっと有利な金利の金融機関があれば期間を短縮して借り替えすることもできます。計画性のあるアパート経営 をしてきた大家さんなら金融機関も大喜びで借り換えに応じるでしょう。しかし、計画性の無いアパート経営をしてきた大家さんはここからが大変です。1年間 に130万の貯金は大変難しいことですが、130万を使うということはものすごく簡単です。無計画に使ってしまった為にリフォームしたくてもお金が無い、 他より金利が高いので借り換えをしたいけれども他の金融機関の査定で断られてしまう。リフォームもままならず、アパートが古ぼけていくと入居率、家賃も下 がり、収益が減る。

ここで、ある業者が体験した実際のお話。平成6年頃、長野県の小さな村でたんぼの真ん中に12世帯の1Kマンションを建設。周辺にはア パートがなく、田舎ではあるが需要があり、築後8年間は常時満室状態、しかしながら大不況が到来し、その後しばらく常時2戸~3戸の空室が出るようにな る。もともと不動産業者が計画したものではなく、建築業者の紹介で管理まですることになった物件であったが、大家さんは満室の間はまったく口を出さず、全 て不動産業者の裁量に任せて運営してきた。空室がなかなか埋まらなくなると大家さんは細かく口を出すようになる(気持ちはわかる)。お客自体が減っていた 時期で、どこのアパートも空室が目立ち、新築物件でも満室引渡しどころか1年たっても半分以下の入居率という恐ろしい不況時。そんな中でも少ないお客を入 れようと、大家さんに家賃の値引き交渉をするも断固拒否。近くにできた同じ様な新築アパートが大家さんのアパートより安い家賃で募集をかけてもなかなか埋 まらないのに、値下げもできないのはちょっと苦しいと説明してもなかなか応じず。

不動産業者がよくよくアパートの経営状況を大家さんから聞いてみると、建築当初7000万の借入で金利5.4%の35年返済、9年たった その時でも同じ条件とのこと、その時の金利は平均的に2.3%(安いところは1.6%もあった)。なぜ借り換えをしないのかと問うと、そんなこと知らな かったという。早速不動産業者が取引先の金融機関数社に借り換えの打診をするも、査定の結果全ての金融機関で断られてしまう(その業者管理のアパートの借 り換えでこんなことは初めてだったという)。どこの金融機関も理由を話そうとしないが大家さんの話を聞いているうちに納得してしまう。アパートが満室当 時、手取りの収益はまったく貯めることもなく、子供や孫に小遣いとしてあげてしまっていた。大家さん自身も今まで働いていた職場を辞め、当時無職であっ た。3戸空室になると返済分で月の収入がほとんどなくなってしまう。建物の状況もそろそろ壁や屋根を塗装しなければならないのにリフォーム費用がない。周 辺に競合するアパートがいくつもできている。

不動産業者もこの話を聞いてうなってしまったがどうしようもない。もっと早く相談してくれれば手を打てていたかもしれないと思うと業者自 身もつらくなる。最終的に、業者と大家さんとは管理契約が打ち切りになったのですが、引継ぎ時に大家さんが一言、「俺は建設業者と不動産業者にだまされ た。ずーと満室を保証するといっていたのにお客が入らないじゃないか」。建設業者はともかく不動産業者が35年間の満室を保証するなんてこと言うわけあり ません。そんなことを言う業者があれば誰が考えても胡散臭い業者だと思うでしょう。

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